※本記事は筆者個人の手法の記録であり、投資助言ではありません。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。
「-2σにタッチしたら逆張り」。トレードの入門書に必ず出てくるこのセオリー、実際どのくらい機能するのでしょうか。
筆者は本業の傍らで日本株のデイトレードをしていますが、感覚で売買していた時期の成績は、正直に言って記録に残したくないものでした。転機になったのは、「手法を試す前に、検証の型を決める」と割り切ったことです。この記事ではその型を紹介します。
そもそも-2σとは何か
ボリンジャーバンドは、移動平均線の上下に標準偏差(σ)ぶんの帯を引いたテクニカル指標です。統計の教科書どおりなら、価格が-2σを下回るのは全体の約2.3%しかない「行き過ぎ」の領域。だから反発しやすい——というのが逆張り派の根拠です。
ただし、ここには大きな罠があります。強い下落トレンドの最中は、価格が-2σに張り付いたまま下がり続ける「バンドウォーク」が起きます。「行き過ぎだから戻る」は、レンジ相場でしか成立しない仮説なのです。
つまり検証すべき問いはこうなります。「-2σタッチのうち、どんな条件のときに反発し、どんな条件のときにバンドウォークするのか」。
検証の型:ルールを先に固定する
筆者が使っている検証の枠組みは次のとおりです。
- シグナルの定義を固定する — 「終値が-2σを下回った翌営業日」など、誰が見ても同じ判定になる条件にする。「なんとなく下げすぎ」は検証できない
- 出口も先に決める — 反発を「取れたか」は、利確ラインと損切りラインを事前に固定しないと測れない。筆者はIFD-OCO注文(新規注文と同時に利確・損切りの2つの決済を予約する注文方法)で、エントリーと同時に出口を予約している
- 結果を全件記録する — 都合の悪いトレードを「あれは例外」と除外し始めた瞬間、検証は崩壊する
- 成績はR倍数で見る — 損切り幅を1Rとして、各トレードが何R取れたかで評価する。金額で見ると資金量の増減に成績が引きずられる
兼業にとってのIFD-OCOという発明
検証を続けて分かったのは、手法の優位性と同じくらい「執行の一貫性」が成績を左右するということでした。
場中に板を見られる専業と違い、兼業は「見てしまったせいでルールを曲げる」ことすらできません。朝の5分でエントリー・利確・損切りをすべて予約してしまえば、日中は仕事に集中し、夜に結果を記録するだけ。感情が入り込む隙間が構造的に存在しない。これが兼業トレードにおける最大のリスク管理だと筆者は考えています。
このブログでやっていくこと
今後は、このルールで発生したシグナルと結果を、週次で淡々と公開していきます。成立率が下がった週も、損切りが続いた週も、そのまま載せます。
「この手法は儲かります」とは書きません。書けるのは「この条件で、この期間、こういう結果だった」という事実だけです。それで十分価値があると信じて、このブログを始めました。